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BTSに男性ファンが増えている!? これから“ARMY男子”がもっと広がる理由

© BIGHIT MUSIC

BTS(防弾少年団)といえば、世界で最も人気のあるK-POPグループ。
これまでは「女性ファンが中心」と思われてきましたが、最近は少し様子が変わってきています。
SNSでも「彼女に勧められて聴いたけど、自分のほうがハマった」「歌詞に共感した」という男性ファンの声が増えていて、ファンダムの雰囲気もじわじわ変化中。

そう、いまBTSには“ARMY男子”が確実に増えつつあるんです。
今回は、最新のデータや実際の傾向を踏まえながら、「なぜ男性ファンがBTSに惹かれるのか?」を探ってみます。

ファン層の現実:まだ女性が多いけれど、流れは変わってきている

BTSのファン層を世界規模で調べたデータによると、
2021年時点では女性が約86%、男性が約11%という結果が出ています(The Korea Times報道より)。
ライブ観客でも女性が9割を超えることが多く、確かに数字だけ見ればまだまだ女性中心。

でも、SNSやYouTubeの世界では様子が違います。
匿名性が高い分、性別を意識せずに発信できるため、男性ファンの投稿がどんどん可視化されているんです。
BTSの楽曲を音楽的に分析する男性YouTuberも増えていて、「ただのアイドル」ではなく「一流のアーティスト」として評価する声が増えています。

つまり今のBTSファンダムは、数字以上に“中身が多様化している”段階。
目立たなかった男性ファンが表に出てきて、ファン文化そのものが少しずつ変わっているんです。

男性が共感する“本物の音楽”

BTSが多くの人の心をつかむ理由のひとつは、音楽の芯がしっかりしていること
RM、SUGA、J-Hopeらが作詞作曲を手がけ、社会や人生をテーマにした曲を数多く発表しています。

「N.O」や「Baepsae(銀のスプーン)」では社会への不満や格差を、「RUN」では若さの葛藤を描き、
「Black Swan」では“表現者としての恐れ”という深いテーマに挑戦しました。
どれも、聴く人が自分の経験を重ねられる“リアルな言葉”でできています。

こうした誠実な音楽づくりに共感する男性は多く、
「努力」「夢」「自分との戦い」といったメッセージが心に刺さると感じる人が増えています。
BTSは、かっこよさだけじゃなく生き方の誠実さで共感を集めているのです。

“自分を信じろ”というメッセージが、男性の心にも届く

BTSの魅力は音楽だけではありません。
彼らが一貫して発信してきた「自分を信じろ」「自分を愛そう」というメッセージが、多くの人の心を動かしています。

2017年、BTSはUNICEFと一緒に「LOVE MYSELF」キャンペーンを始めました。
これは“暴力をなくし、自分を大切にすること”をテーマにした社会的プロジェクトで、RMが国連本部でスピーチしたことでも知られています。
「Speak Yourself(自分の言葉で話そう)」という彼の演説は、いまも世界中で語り継がれています。

仕事のプレッシャーや社会の期待の中で、「強くあれ」と求められる男性たち。
そんな彼らにとって、BTSが伝える「弱さを認めることの強さ」は深く響くのです。
“頑張りすぎない自分でいい”“それでも前に進めばいい”というメッセージは、男女問わず、多くの人に希望を与えています。

兵役を経て、よりリアルな存在へ

BTSのメンバーたちは、2023年から順に兵役に就いています。
世界的スターでありながら、他の韓国の若者と同じように義務を果たす姿は、多くの人の尊敬を集めました。
ジン、J-Hope、SUGAが先に服務を終え、現在はRM、ジミン、テテ(V)、ジョングクがそれぞれの持ち場で任務に就いています。

兵役を経験することで、彼らは“よりリアルで身近な存在”になりました。
SNSやニュースで見える素朴な表情、仲間との自然な交流が、男性ファンの共感を生んでいます。
「同じ男として尊敬する」「スターなのに誠実」という声が多く聞かれるのも納得です。

ファッションや生き方が“憧れ”の対象に

BTSはファッションやライフスタイルでも男女問わず注目されています。
CELINE、Louis Vuitton、Diorなどのブランドアンバサダーとして活動しながらも、派手すぎない自然体のスタイルが印象的。
RMの知的な雰囲気、テテの芸術的な感性、ジョングクのストイックなライフスタイルなど、それぞれが“自分らしさ”を表現しています。

最近は「BTS風コーデ」「ARMY男子スタイル」といった検索も増え、
男性ファンの間では「BTSみたいに自分を表現したい」という憧れが広がっています。
ファッション誌でもBTSをロールモデルとして紹介する記事が増えており、彼らの影響力の広がりを感じます。

男性ファンが増える理由は“共感の時代”だから

現代は「共感」が価値になる時代です。
完璧でなくても、自分らしく生きる姿が支持される。
BTSが体現してきたのは、まさにその生き方です。

彼らの音楽は、強さを押しつけるのではなく、“弱さも含めた自分”を肯定してくれる。
このメッセージが、時代とともにより多くの男性にも届き始めています。

いまはまだ女性ファンが圧倒的多数ですが、
BTSの価値観や音楽に共感する男性は、確実に増え続けていくでしょう。
それは単なるファンダムの広がりではなく、BTSが作り出した「共感の文化」が社会全体に浸透している証拠です。

BTSは男女を超えた“生き方の象徴”に

BTSは、もはや「女性に人気のアイドル」ではありません。
彼らは、音楽・メッセージ・人間性を通じて、性別や国境を超えて共感を生み出す存在です。
男性ファンが今後さらに増えるのは自然な流れであり、それはBTSが“時代の価値観を変えた”ことの証でもあります。

BTSの音楽を聴きながら、「自分ももう少し自分を信じてみよう」と思う人が増えている。
そんな優しい変化が、これからもっと世界中に広がっていくのかもしれません。

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